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「王妃ココ」みにくい王妃様の物語-5- 

 お城に帰ってきた王妃ココを見た人々は驚きます。
 塔から落ちて行方不明になっていたので、亡くなったとばかり思って、お葬式の準備をしていたからです。
 しかも、たいへんに美しい若者がココと一緒にいて、王妃さまを守るようにぴったりとそばに寄り添っていたのです。
 彼をひと見た女性たちは、子供から大人まで、たちまちのうちに恋に落ちました。
 誰もが美しいその若者と話をしたいと思いましたが、彼はココのそばにいつもいて、ココとしか話をしません。
 城中の女性たちは、ココに会いに行けば、若者と会えると思い、王妃さまに会うために用事をつくって申し込みをしました。
 ココが許せば会うことの出来る王妃の間には、毎日毎日長い列が続きました。
 しかしココはその部屋に現れることはありませんでした。誰もココに会うことは許されません。
 ココの体は、十年間の苦しみの為にすっかり病弱な体になっていたことと、守護妖獣がいなくなってからは生きる気力も失っていたのです。 
 若者と出会わなければが、あのまま湖に入って死んでいたかも知れません。
 城に戻っても、誰かが自分を殺そうとしているとわかってからは、どんな人も信じられなくなっていたのです。
 お城に戻ったのは、魔石に封じられた守護妖獣を助けたい一心でした。
 あの時見た夢が真実ならば、守護妖獣の心はココのペンダントに宿っているのかもしれません。でも、話しかけてもペンダントのコインは何も応えてくれません。
 自分だってお城の中にいるだけで苦しかったのです。
 魔石に封じ込められて心と体がバラバラになって守護妖獣がどんなに苦しいか、想像するだけでココは心が苦しくて、涙がこぼれました。
 術をかけた魔道士ならなんとかできるかもしれませんが、魔道士はもうどこかにいなくなっていました。
 助けてあげられるのは、主人である自分しかいないとココは思って、お城に帰ってきたのです。
 若者は、ココの話を信じてくれました。
 そして、守護妖獣の心が宿るコインの輝きを守るために協力をすることを約束してくれ、時々どこかに出かけては、宝石を持ってきてくれました。
 そんな時、どうしても若者に会って自分のものにしたい、ココから奪いたいと思っている女性たちが、王様の次に権力を持っている公爵に頼んで、王様主催の舞踏会を開くことにしました。
 王様は、王妃ココも若者を連れて舞踏会に出席するように命令を出したのです。
 ココは断りました。
 体は弱っていて、もうベッドから立ち上がることも出来ない状態だったのです。
 時々、若者が寄り添って庭に出るときだけ外の空気に触れるとことが出来ました。
 舞踏会に出席する体力もありませんでしたが、それ以上に美しく着飾った女性たちが若者に近づいてくることが嫌だったのです。
 自分に優しく接してくれる心優しく美しい若者が自分のそばから離れていくことが怖かったのです。
 
 

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