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「王妃ココ」みにくい王妃様の物語-4- 

――大切なココ。
 守護妖獣の声が聞こえてきました。
 

――私の体は捕らわれましたが、心は今もあなたとともにあります。
   私の心は、魔石に封じられる瞬間に、あなたの胸元に揺れるコインに移しました。
   コインには私の心が宿っています。
   ただし、あなたを守る私の力は長くは保てないでしょう。
   コインの輝きが薄れるときは、力が失われていくときです。 
   力を保ち続けるには、多くの宝石に宿る力が必要です。
   出来るだけ多くの宝石をコインに触れさせて下さい。
   力ある限り私はあなたを守り続けるでしょう。
 

 気がつくと、ココは美しい湖のやわらかい草の上に横たわっていました。
「ここはどこ?」
 見たこともない場所でした。
 あたりは背の高い木々に囲まれていて、美しい湖が目の前にあります。
 塔から落とされたのに、と不思議に思いましたが、気を失っている間に、守護妖獣の声を聞いたことを思い出して、胸元のコインのペンダントを見ました。
 おじいさまから結婚のお祝いにいただいてから、ずっと身につけていたペンダントです。
 じっと見ていると、湖の方から水音がしました。
 見ると、湖の表面が揺れて、美しい裸の若者が現れ、ココのいるほうに向って歩いてきます。
 黄金に輝く金色の髪と、深く碧い美しい瞳、整った顔立ちは人間とは思えないほど完璧な美しさを持っていて魅力的です。全身も彫刻のように均整がとれています。
 まるで湖の精か、美の神が現れたようでした。
 美しい若者はココに微笑みかけました。
 しかし、ココは自分のみにくいやけどのあとを思い出して、立ち上がると、顔を手で隠したまま若者から逃げるように湖と反対側の森の中へと走り出しました。
 しかし、長い間部屋の中に閉じこもっていたココの体はとても弱っていました。
 少し走っても苦しくなってしまいます。
 大きな木の陰に隠れるようにして、背もたれて休んでいると、あの美しい若者が目の前に現れました。驚いて逃げようとするココの腕をとると、彼女をそっと抱きしめたのです。
 ココは心臓が止まりそうでした。
 顔を上げると、若者の優しい眼差しが自分に注がれています。
 彼は、ココの顔を見ても驚いた様子がありません。嫌な顔もしていません。
 ただ、優しく見つめています。
 ココはやがてその温かい腕の中で泣き出しました。
 おじいさまが亡くなってから、ココは両親とも会えなくなり、誰にも優しくされたことがなかったのです。 
 きっと神様が守護妖獣のかわりにココに遣わしてくれたのだと思いました。
 

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